補助金と助成金の違い
本日は補助金と助成金の違いについてご説明させていただきます。
1.制度の性質
⑴ 補助金
・政策目的を達成するために国や自治体が支給するお金。
・予算の範囲内で審査・採択が行われるため「必ずもらえるわけではない」。
・採択率がある(例:50%など)。
⑵ 助成金
・法律や制度に基づき、一定の条件を満たせば原則もらえるお金。
・予算に限りはあるが、条件を満たせば採択率はほぼ100%。
2.公募と申請方法
⑴ 補助金
・公募期間が限られている(例:年に数回)。
・事業計画書の提出が必要で、採択審査あり。
・競争的な要素が強い。
⑵ 助成金
・通年で申請できるものが多い。
・必要書類を提出し、要件を満たせば支給される。
・競争は基本的にない。
3.代表的な事例
⑴ 補助金の例
・ものづくり補助金(中小企業の設備投資)
・IT導入補助金(業務効率化システムの導入)
・事業再構築補助金
⑵ 助成金の例
・キャリアアップ助成金(有期→正社員転換)
・両立支援助成金(育児・介護と仕事の両立)
・人材開発支援助成金
4.支給のタイミング
⑴ 補助金
・後払い(事業完了後に精算払い)。
・先に自己資金や借入で立て替える必要あり。
⑵ 助成金
・事業実施後の支給だが、補助金よりは使いやすいものが多い。
・労務管理や雇用に関連するため、人件費ベースで回収しやすい。
5.審査の厳しさ
⑴ 補助金
・事業計画や将来性、政策との適合性などを審査。
・書類不備や採算性の低さで不採択になる可能性あり。
⑵ 助成金
・雇用ルール(就業規則、雇用契約、社会保険加入など)が守られているかがチェックされる。
・不備がなければ原則支給。
まとめ
⑴ 補助金=政策目的達成のための競争的資金。審査あり。
⑵ 助成金=法律や制度に基づく支援金。条件クリアで原則支給。