民泊と旅館・簡易宿所は、どちらも宿泊料を受けて人を宿泊させる事業ですが、根拠となる法律や営業ルールに大きな違いがあります。
民泊は住宅を活用し年間180日を上限とする届出制で、旅館・簡易宿所は通年営業が可能な許可制の事業です。
主な違いを項目ごとに整理しました。
1.根拠となる法律
・ 民泊(住宅宿泊事業法)
2018年に施行された比較的新しい法律です。住宅を有効活用することを目的としています。
・ 旅館・簡易宿所(旅館業法)
昭和23年に制定された、宿泊施設の衛生や安全を厳格に管理するための法律です。
2.営業日数と期間
・ 民泊
年間180日までという制限があります。これを超える場合は旅館業の許可が必要です。(上乗せ条例で180日以下のところもあります。)
・ 旅館・簡易宿所
営業日数の制限はなく、365日いつでも営業可能です。
3.用途地域(設置できる場所)
・ 民泊
住宅専用地域(第1種低層住居専用地域など)でも営業が可能です。
・ 旅館・簡易宿所
原則として商業地域や準工業地域などに限られ、住居専用地域では営業できません。
4.施設の形態と設備
・ 民泊
一軒家やマンションの一室など、キッチン・浴室・トイレ・洗面設備が備わっている住宅である必要があります。
・ 旅館
客室数が5室以上(旅館業法改正により緩和傾向)など、一定の規模が求められます。
・ 簡易宿所
カプセルホテルやゲストハウス、ユースホステルなどが該当し、多人数で共用するスペースがあるのが特徴です。
5.管理者の常駐義務
・ 民泊
家主が同居しない場合は、住宅宿泊管理業者に管理を委託する必要があります。(条例改正でより厳しい条件と成りつつあります。)
・ 旅館・簡易宿所
原則としてフロント(玄関帳場)の設置や、宿泊者の安全を管理する責任者の配置が求められます。
一覧表
項目 |
民泊(住宅宿泊事業法) |
旅館・簡易宿所(旅館業法) |
届出・許可 |
届出(知事等へ) |
許可(保健所等) |
営業日数 |
年間180日以内 |
制限なし |
設置地域 |
住居専用地域でも可 |
商業地域などが中心 |
設備 |
住宅設備(台所等)が必須 |
構造設備基準に適合が必要 |
消防設備 |
比較的緩やか |
非常に厳格 |
※それぞれの形態には、初期費用の違いや収益性の差があります。もし具体的な物件での検討をされている場合は、自治体独自の条例(上乗せ条例)も確認する必要があります。
まとめ
民泊は住宅地で始めやすい反面、日数制限があります。本格的な収益化や通年営業なら旅館業が適しています。
民泊に関するご相談・申請依頼はまずはお電話でご確認ください。初回相談は無料です。

