行政書士 佐野徳司 RTT行政書士事務所

飲食店営業許可申請の手順(法人の場合)墨田区を例にあげて

法人の飲食店営業許可申請の手順 墨田区で説明

 

実家の経営経験と調理師の視点を活かし、墨田区の最新基準に基づく法人向け営業許可申請の手順を解説します。

 

1.事前準備:法人の基盤確認

 

法人申請の場合、個人の申請とは異なり「登記内容」との整合性が厳しく問われます。

 

⑴ 定款・登記の確認

 

・目的欄に「飲食店の経営」等の文言があるか確認します。記載がない場合は、管轄法務局で目的変更登記が必要です。

 

⑵ 登記事項証明書の用意

 

・発行から6か月以内(墨田区基準)のものが必要です。

 

⑶ 食品衛生責任者の選任

 

・「調理師」免許をお持ちであれば、そのまま責任者になれます。他の方がなる場合は、免許証の原本または講習会受講済証を準備します。

 

2.物件選定と事前相談(重要)

 

内装工事に着手する前に、必ず図面を持って保健所へ相談に行きます。

 

・事前相談の持ち物

 施設の設計図面(厨房設備、シンクの数、手洗いの位置などがわかるもの)。

 

・墨田区の窓口

墨田区保健所 生活衛生課 食品衛生係(すみだ保健子育て総合センター2階)。

 

・チェックポイント

床の材質、換気設備、シンクのサイズ、トイレの構造などが基準(HACCPに沿った基準)を満たしているか。

 

3.書類作成と申請(工事完了の約10日前まで)

 

図面が確定したら、以下の書類を揃えて提出します。

 

必要書類
備考
営業許可申請書
法人名、代表者職氏名、法人番号を記載
施設の構造・設備図面
2通(見取り図)
食品衛生責任者の資格証明
調理師免許証等の原本(確認後返却)またはコピー
登記事項証明書
法人番号が不明な場合や確認が必要な場合
水質検査成績書
貯水槽や井戸水を使用する場合に必要
申請手数料
飲食店営業 18,300(墨田区例)

 

4.施設検査と許可証の交付

 

申請後、保健所の担当者と検査日程を調整します。

 

・実地検査
  原則、営業者(法人の場合は担当者等)が立ち会います。図面通りに設備が配置されているか、給排水が正常かなどを確認し ます。

 

・不適合の場合
  指摘箇所を改修し、後日再検査となります。

 

・許可証の発行
  検査合格後、数日で許可証が交付されます。
「許可証を受け取るまで」は営業を開始できません。

 

5.営業開始とHACCPの運用

 

・掲示
  営業許可証と食品衛生責任者の氏名を店内の見える場所に掲示します。

 

・HACCPの義務化
  2021年より完全義務化されています。「衛生管理計画」を作成し、日々の記録をつける体制を整えるようクライアントへ助言が必要です。

 

6.行政書士としてのプラスアルファのアドバイス

 

法人での申請の場合、以下の「落とし穴」に注意が必要です。

 

⑴ 法人番号の活用

現在は法人番号を記載することで登記事項証明書の省略が可能なケースが増えていますが、墨田区のように「不明な場合は提出」としている所も多いため、念のため1通取得しておくのがスムーズです。

⑵ 深夜酒類提供飲食店営業届出

スナックやバーなど、深夜0時以降に酒類をメインに提供する場合は、警察署への届出が別途必要です。これは飲食店営業許可が下りてから(あるいは同時並行で)進める必要があります。

⑶ オンライン申請の検討

「食品衛生申請等システム」を利用すればオンライン申請も可能ですが、手数料の納付は窓口へ行く必要がある点に注意が必要です。

 

まとめ

 

法人は定款確認など特有の注意点があります。実務と現場の両面を知る専門家として、円滑な開業を支援します。

 

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