改正風営法の主要ポイントと実務上の影響
2025年施行の改正風営法により、ホストクラブや性風俗店への規制が強化され、罰則も大幅に引き上げられました。
1.接待飲食営業における禁止行為の厳格化
これまでグレーゾーンとされていた営業手法が、明確に「指示・営業停止」の対象となる遵守事項、あるいは「刑事罰」の対象へと区分されました。
・ 色恋営業(恋愛感情の利用)の禁止 客の恋愛感情を利用し、飲食しなければ関係が破綻するかのように誤信させて注文を迫る行為が禁止されました。
・ 料金の虚偽説明・勝手な提供の禁止 事前の説明と異なる料金請求や、客が注文していない飲食物の提供(シャンパンタワーの勝手な発動など)が厳しく制限されます。
・ 性的労働の要求に対する罰則 売掛金の支払いのために売春や性風俗店、AV出演を要求する行為は、6か月以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科せられます。
2.性風俗店による「スカウトバック」の全面禁止
性風俗店がスカウトから求職者の紹介を受け、その対価として紹介料(スカウトバック)を支払うことが法律で直接禁止されました。
・ 対象: 店舗側だけでなく、紹介に関わった第三者も処罰の対象となり得ます。
・ 目的: スカウトによる女性への無理な勧誘や、ホストの売掛金返済のために女性を風俗店へ送り込む構造の抑止。
3.無許可営業・名義貸しへの罰則が「億単位」へ
無許可営業や名義貸しといった悪質な運営に対する罰則が、これまでにない規模に引き上れました。
対象 |
改正前(目安) |
改正後 |
個人(違反者) |
2年以下の懲役 /200万円以下の罰金 |
5年以下の拘禁刑 /1,000万円以下の罰金 |
法人(両罰規定) |
200万円以下の罰金 |
3億円以下の罰金 |
特に法人の罰金上限が3億円となったことで、組織的な違法営業に対するリスクは甚大です。
4.不許可事由の拡大(2025年11月28日施行)
いわゆる「処分逃れ」や、グループ経営による悪質な運営を排除するための規定が追加されました。
・ 親会社・グループ法人の連動: 許可を取り消された法人の親会社や、密接な関係にある法人が欠格事由に追加されました。一つの店舗の違反が、グループ全体の営業許可に波及する恐れがあります。
・ 処分逃れの防止: 警察の立ち入り調査後に自ら廃業届を出して逃げようとしても、一定期間は許可を受けられないよう厳格化されました。
5.申請実務における変更点
2025年11月28日以降、申請書類の書式が完全に変更されています。
・ 誓約書の刷新: 個人・法人・役員用それぞれで、暴力団排除や不許可事由に関する項目がより詳細になりました。
・ 密接な関係を有する法人の書類: グループ経営や支配関係を明らかにするための書類(株主名簿や定款など)の確認がこれまで以上に厳格に行われます。
行政書士からのアドバイス
今回の改正は、単なるルール変更ではなく「経営のホワイト化」を強く求めるものです。特に11月改正で追加された「不許可事由の拡大」は、大規模な多店舗展開をしている経営者にとって、一つの店舗のミスが全店舗の閉鎖につながりかねない死活問題です。
コンプライアンスの徹底はもちろん、複雑化した申請書類の作成や、自社が新基準に適合しているかの分析は非常に重要です。
最新の法制度に基づいた適正な運営をサポートいたします。 具体的な書類の書き換えや、営業手法のリーガルチェックが必要な場合は、いつでもご相談ください。
まとめ
複雑な新基準への適合や申請書類の作成は、専門的な分析が不可欠です。ぜひ行政書士にご相談ください。

