行政書士 佐野徳司 RTT行政書士事務所

行政手続きの「許可」「認可」「免許」「届出」「登録」を行政書士が説明 

はじめに:なぜ許認可が必要なのか?

 

「お店を開きたい」「事業を始めたい」と思っても、すぐに営業できるわけではありません。 多くの業種では、法律で定められた許可や届出が必要になります。
この「許認可申請」は、事業を安全かつ公正に行うための“社会的ルール”です。 今回は「許可」「認可」「免許」「届出」「登録」の違いを、わかりやすく解説します。

 

【許可】

  • 法律で原則禁止されている行為を、一定の条件を満たした場合に特別に認めるもの
  • 行政庁が「要件・基準」を審査し、裁量をもって判断する
  • 許可がなければ行為自体が違法(無許可営業)
  • 構造設備・人員体制・経営基準などを総合的に審査される
行政書士が関与できる主な許可:
① 飲食店営業許可(食品衛生法)
② 風俗営業許可(風営法)
③ 建設業許可(建設業法)
④ 産業廃棄物収集運搬業許可(廃棄物処理法)
⑤ 一般貨物自動車運送事業許可(貨物自動車運送事業法)
⑥ 自動車分解整備事業許可(道路運送車両法)
⑦ 酒類販売業免許(酒税法/税務署申請サポート)

 

【認可】

  • すでに当事者間で成立した法律関係を、行政庁が承認することで法的効力を生じさせるもの
  • 認可がなければ、契約や設立行為は法的効力を持たない
  • 行政庁の裁量は限定的で、形式的審査が中心
行政書士が関与できる主な認可:
① 学校法人設立認可(私立学校法)
② 社会福祉法人設立認可(社会福祉法)
③ 公共交通料金の変更認可(運送事業法)
④ 医療法人・宗教法人の定款変更認可(法人関係手続)

 

【免許】

  • 一定の能力・条件・資質を備えた個人や法人に、特定の事業・行為を行う資格を与えるもの
  • 行政庁の裁量はほとんどなく、要件を満たせば「当然に付与」される性質
  • 主に「資格免許」と「事業免許」に分かれる
個人資格免許(行政書士業務対象外)
① 運転免許(道路交通法)
② 医師免許、調理師免許、宅建士資格登録 など
 
事業免許(行政書士が関与可能)
① 宅地建物取引業免許(宅建業法) → 個人または法人が不動産取引業を営むための免許
② 建設業許可(建設業法) → 「免許」とも呼ばれる「特定・一般」許可(実質的には許可類型)
③ 旅行業免許(旅行業法)
④ 貸金業登録・金融商品取引業免許(金融関連法)
⑤ 一般廃棄物収集運搬業許可(条例免許扱い)
 
行政書士実務ポイント:
  • 「免許」という名称でも、実質的に許可や登録に近いものが多く、書類作成・要件確認は行政書士業務の中心分野。

【届出】

  • 行政庁に対して、一定の事実や事業開始を通知するもの
  • 行政庁に裁量はなく、受理されれば原則として効力が発生
  • 審査・実地調査は行われないことが多い
行政書士が関与できる主な届出:
① 深夜における酒類提供飲食店営業開始届出(風営法)
② 無店舗型性風俗特殊営業開始届出(風営法)
③ 映像送信型性風俗特殊営業届出(風営法)
④ 住宅宿泊事業(民泊)届出(住宅宿泊事業法)
⑤ 貨物軽自動車運送事業届出
⑥ 古物商変更届出(古物営業法)
⑦ 飲食店営業施設の変更届(食品衛生法)

 

【登録】

  • 一定の資格者や事業者を名簿に登録することで営業を認めるもの
  • 登録簿への記載で法的効力が発生
  • 要件を満たせば登録され、行政の裁量は限定的
  • 更新・変更・廃止届が定期的に必要
行政書士が関与できる主な登録:
① 解体工事業登録(建設リサイクル法)
② 建築士事務所登録(建築士法)
③ 測量業者登録(測量法)
④ 警備業者認定(警備業法)
⑤ 旅行業登録(旅行業法)
⑥ 自動車出張封印取扱登録(車両登録関連)
⑦ 宅建士登録(免許取得後の従業員資格登録)

 

まとめ

  • 「許可」「登録」「届出」が行政書士の主要業務分野です。
  • 「免許」も実質的には「許可類型」として多数存在(宅建業・建設業など)します。
  • 「認可」は法人設立・定款変更などの法人法務分野で活用できます。
  • 5分類を理解しておくことで、申請時に要点が明確になります。

 

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