はじめに
墨田区でも増えている「実家の空き家問題」。複数の兄弟で安易に「共有名義」にすると、将来売却も修繕もできなくなるリスクがあります。法改正による登記義務化も踏まえ、実家を負の遺産にしないための遺言書活用術を解説します。
1.なぜ「共有名義」が最大の火種になるのか
不動産を兄弟で均等に分ける際、一番簡単なのが「共有名義」での登記です。しかし、これが将来的に「動かせない不動産」を生む原因となります。
➀ 全員の同意が必要
売却やリフォーム、賃貸に出す際にも共有者全員の合意が必須です。一人でも反対すれば何もできません。
➁ 次世代への負担
共有者の一人が亡くなると、その権利がさらに子供たちへ細分化され、誰が権利者か把握不可能な「所有者不明土地」へ繋がります。
2.墨田区特有の事情と「登記義務化」
墨田区は狭小地や古い長屋なども多く、境界線が曖昧な物件も少なくありません。こうした土地を放置すると、2024年から始まった「相続登記の申請義務化」により、罰則の対象となる可能性もあります。
3.遺言書で指定すべき「出口戦略」の具体例
事例1
➀ 特定の一人に相続させ、代償金を支払う(代償分割)
「実家は長男の〇〇に相続させる。その代わりに、長男は次男の〇〇に対し、相続分の代償として〇〇〇万円を支払うものとする。」
➁ メリット
実家がバラバラにならず、特定の人が管理・居住を継続できます。
事例2
➀ 売却して現金を分ける(換価分割)
「実家を売却し、その売却代金から諸経費を差し引いた残額を、長女と次女で各2分の1の割合で配分する。」
➁ メリット
最も公平で、空き家放置を確実に防げる方法です。
まとめ
実家は思い出が詰まった場所だからこそ、あやふやな相続が家族の亀裂を生みます。
登記義務化への対応や、狭小地特有の悩みも、遺言書一つで解決の道筋が立てられます。
墨田区の皆様の大切な資産を、最適な形で次世代へ繋ぎましょう。

