
はじめに
「士業の違いがわからない」というのは、実は多くの方が抱く共通の悩みです。
間違った窓口に相談すると、二度手間や余計な費用が発生することも。
本記事では5大士業の役割を、よくある実例に沿ってどこよりも詳しく解説します。
1.【事例:起業・ビジネス】事業を立ち上げる時の分担
ビジネスの開始には、登記・許認可・雇用の3つのハードルがあります。
・ 司法書士(登記のプロ)
法務局へ提出する「設立登記申請書」を作成します。資本金の決定や定款(会社のルール)の認証など、会社を法的に誕生させる役割です。
・ 行政書士(許認可のプロ)
会社を作っただけでは営業できない「特定の業種」をサポートします。
飲食店、建設業、民泊(旅館業)、運送業、リサイクルショップ(古物商)な どの営業許可申請。
・ 社会保険労務士(人のプロ)
従業員を1人でも雇う場合の、雇用保険や社会保険の加入手続き、36協定の届出などを担当します。
・ 税理士(お金のプロ)
税務署への開業届、青色申告の承認申請、毎月の記帳代行、決算書の作成、節税のアドバイスを行います。
2.【事例:相続】親が亡くなった後の手続きの分担
相続は「争いの有無」と「資産の内容」で相談先が変わります。
・ 弁護士(交渉のプロ)
「遺産分割で親族が揉めている」場合、唯一あなたの代理人として相手方と交渉し、調停や裁判に対応できます。
・ 司法書士(不動産のプロ)
相続財産に家や土地がある場合、法務局で「名義変更(相続登記)」を行います。※2024年から相続登記は義務化されました。
・ 税理士(税金のプロ)
遺産総額が基礎控除額を超え、「相続税の申告」が必要な場合に計算と提出を行います。
・ 行政書士(書類のプロ)
揉め事がない円満な相続において、戸籍収集による「家系図(相続関係図)作成」、預貯金や株の解約、自動車の名義変更、遺産分割協議書の作成をスピーディーに行います。
3.【事例:外国人雇用】ビザと雇用の分担
・ 行政書士
出入国在留管理局への「就労ビザ」の申請代行。
・ 社会保険労務士
雇用契約書の締結、外国人雇用状況届出書の提出。
4.誰を「最初の窓口」にすべきか?
判断基準は、あなたの悩みの「最終的な着地点」です。
・ 「戦いたい、守りたい」なら ⇒ 弁護士
・ 「許可を取って商売したい」なら ⇒ 行政書士
・ 「登記や名義を変えたい」なら ⇒ 司法書士
・ 「税金を安く、正しく納めたい」なら ⇒ 税理士
・ 「従業員の悩み、給与計算」なら ⇒ 社労士
まとめ
士業には密接な連携体制があります。
例えば行政書士が許認可を受け、司法書士が登記を通すといった協力は日常的です。
まずは「何を実現したいか」を明確にし、身近な行政書士を「街の案内役」として活用してみるのが最も効率的です。

