はじめに
墨田区で飲食店を開業するには、保健所の営業許可が不可欠です。
2021年のHACCP義務化により、衛生管理のルールも変わりました。
本記事では、行政書士の視点から最新の施設基準や申請書類のポイントを分かりやすく解説します。
1.飲食店に義務化された「HACCP(ハサップ)」の進め方
HACCPとは、食品の安全を確保するために、工程上の危害要因を分析し、重要なポイントを継続的に監視・記録する手法です。
⑴ 小規模店での対応
個人飲食店などの小規模事業者は「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」で対応可能です。
⑵ 3つのステップ
➀ 計画策定
清掃頻度や食材の受け入れ、冷蔵・冷凍温度の管理基準を文書化します。
➁ 実施
計画に沿って日々の作業(温度計測など)を行い、従業員教育を徹底します。
③ 記録・保存
温度管理表や清掃チェック表を毎日記入し、1年間保存することが推奨されます。
2.保健所検査をパスするための「店舗設備」目安
墨田区(東京都)では、数値が厳密に固定されていない項目もありますが、実務上の目安を満たす必要があります。
➀ シンク(水槽)
原則として「食器用2槽 + 食品用1槽」の計3槽が理想的です。食洗機を1槽とみなせる場合もあります。
➁ 手洗い器
厨房内に「幅30cm × 奥行25cm以上」の温水が出る手洗い器を設置し、液体石けんとペーパータオルを備えます。
③ 冷蔵・冷凍庫
外部から温度が確認できる温度計を設置し、冷蔵10℃以下、冷凍ー15℃以下を維持できる性能が必要です。
④ 収納・清掃面
食器棚は扉付きのものを選び、床から10cm以上離して設置することで防鼠・防虫対策を行います。
3.施設基準のチェックポイント
食中毒予防と衛生管理のため、以下の構造が求められます。
➀ 区画の明確化
調理場と客席は、壁や扉で明確に仕切られている必要があります。
➁ 床・壁の素材
調理場の床はタイルや塗床など耐水性があり、清掃しやすい素材にしてください。
③ トイレ
厨房を通過せずに行ける構造にし、専用の手洗い設備を併設します。
④ 照明・換気
作業に十分な明るさ(300ルクス以上)と、調理機器全体をカバーする換気フードが必要です。
4.墨田区での営業許可申請に必要な書類
申請は、内装工事が終わる約10日前までに行うのがスムーズです。
➀ 共通書類
営業許可申請書、施設の構造図面(2通)、食品衛生責任者の資格証明、申請手数料(約18,300円)、水質検査成績書(貯水槽使用時のみ)。
➁ 法人の場合
登記事項証明書(謄本)または法人番号の記載が必要です。
まとめ
飲食店開業には、HACCP遵守や複雑な施設基準のクリアが欠かせません。
墨田区の特性に合わせた設備準備と、正確な書類作成がスムーズな許可取得の鍵となります。
不安な手続きは専門家に任せ、理想の店づくりに集中しましょう。
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