行政書士 佐野徳司 RTT行政書士事務所

【2026最新】墨田区の民泊規制強化と観光庁の方針転換!新条例と初の行政処分を徹底解説

はじめに

 

インバウンド需要の裏で深刻化する民泊トラブル。

墨田区は2026年4月に平日営業を実質禁止する厳しい新条例を施行したほか、

6月には国の方針転換や区内初の業務改善命令など、規制強化の波が急加速しています。

 

1.墨田区議会での議論の経緯と「全会一致」の意味

 

元々、墨田区は東京スカイツリーの開業や空き家対策、オリンピック需要を見据えて民泊を推進する立場をとっていましたが、宿泊客による地域住民とのトラブル(特に管理者不在型施設でのトラブル)が深刻化しました。

これを受け、2025年後半にかけて区議会で集中的な議論が行われ、同年12月10日の本会議にて規制を厳格化する条例案が「全会一致」で可決されました。

経済活動を大幅に制限する内容であるにもかかわらず、保守から革新まで全ての会派が賛成した背景には、現場の地域被害がそれほど深刻であったという議会の強い危機感があります。

 

2.墨田区の新条例(2026年4月1日施行)の主な規制内容

 

住宅宿泊事業法(民泊新法)に基づく民泊だけでなく、

規制の抜け穴になりがちだった「旅館業法(簡易宿所)」側の条例も同時に改正し、

一網打尽にする形で厳しい網がかけられました。

 

➀ 営業日の週末限定化(実質的な総量規制)
管理人が常駐しない民泊施設は、営業日が「金曜正午から日曜正午まで」の週末のみに限定されました。
平日の通学・通勤時間帯から旅行者を排除し、年間営業可能日数を約100日程度に激減させることで、
投資目的の安易な参入や採算性を意図的に引き下げる狙いがあります。

 

➁ 営業従事者の「常駐」義務化
365日営業するために旅館業の許可(簡易宿所)を取得し、ICT等を用いた無人運営を行う事業者に対し、
墨田区は施設内または隣接地に「管理人室や事務所」を設け、営業従事者を常駐させることを義務付けました。

 

③ 周辺住民への事前説明
新たに民泊や旅館業を始める事業者は、周囲20メートルの範囲に住む住民等に対して、
事前に説明会の開催や戸別訪問による周知を行うことが義務付けられました。

 

④ 既存施設への影響
この厳しい平日禁止や常駐義務は、2026年4月1日より前にすでに届出・許可を済ませていた「既存施設」に対しては、
経過措置として当面の間は対象外となっています。

 

3.観光庁の歴史的な方針転換(2026年6月16日発表)

 

これまで国(観光庁)は「条例で営業日数を0日にするような、

事実上の民泊禁止ルールを自治体が作るのは不適切だ」として制限をかけていましたが、

オーバーツーリズムの深刻化を受け、方針を180度転換しました。

 

➀ 「事実上の禁止」を容認へ
住宅地や学校周辺などで居住環境が損なわれる恐れがある場合、
自治体が条例を使ってその地域での営業を「事実上禁止(上限0日など)」にすることを認める方針を固めました。

 

➁ 既存の民泊への制限も可能に
すでに多くの民泊があり、トラブルが起きているエリアでは、「既存の民泊」に対しても営業を制限できるようになります。

 

4.墨田区の最新動向:初の業務改善命令(2026年6月15日付)

 

墨田区は新条例の施行に続き、違反事業者への取り締まりを急激に本格化させています。

 

➀ 墨田区初、14業者26施設に「業務改善命令」を発出
住宅宿泊事業法で義務付けられている「事業実績の定期報告(2ヶ月に1回)」を、
令和7年10月から令和8年3月までの間に3回連続で怠った事業者に対し、
行政手続法に基づき厳格な処分を行いました

 

➁ 従わない場合はさらなる厳罰へ
もしこの命令に従わず期限(2026年6月30日)までに改善されない場合、
墨田区は条例に基づき、「事業者名等の公表」や「業務停止命令」など、
さらに厳しいペナルティを下す方針を明言しています。

 

まとめ

 

観光庁が「事実上の民泊禁止」を容認したことで、独自の厳しい条例を持つ墨田区がさらに踏み込んだ地域制限へ動く可能性が高まりました。

今後の法改正や自治体の取り締まり強化の動向には、一層の注意が必要です。

 

許認可申請についてご相談のある方は

行政書士 佐野徳司 RTT行政書士事務所
電話:03-6657-5593
FAX:03-6657-4858
メール:お問い合わせフォームよりご連絡ください

上部へスクロール