行政書士 佐野徳司 RTT行政書士事務所

なぜプロは公正証書遺言一択なのか?自筆証書遺言の落とし穴と行政書士が勧める理由

はじめに

 

遺言書を自筆で書けば無料と思っていませんか。

2020年の法改正で利便性は上がりましたが内容不備によるトラブルは後を絶ちません。

今回は実務の視点から自筆の限界と公正証書遺言が圧倒的に安全な理由を解説します。

 

1.自筆証書遺言のポイントと実務における5つのリスク

 

かつては手軽な方法として紹介されることも多かった自筆証書遺言ですが、実際に相続が発生した現場では多くの問題に直面します。

 

全文を自筆で書く負担
原則として、全文・日付・氏名を自筆で記載し、押印する必要があります。財産目録のみパソコン作成や通帳コピーの添付が認められるようになりましたが、目録の全ページに署名・押印が必要など、依然として作成の手間と確認の負担は小さくありません。

 

形式不備による無効リスク
日付が不明確(例:「〇年〇月吉日」など)であったり、署名・押印が欠落していたりするだけで、遺言書全体が無効になる高いリスクを常に孕んでいます。

 

自宅保管における紛失・隠匿のリスク
自宅や貸金庫で保管する場合、紛失や改ざんのリスクがあるほか、死後に家族に発見されないまま遺産分割が進んでしまうケースがあります。

 

法務局保管制度(2020年〜)の限界
法務局で遺言書を預かる制度により、紛失防止や家庭裁判所の「検認手続き」が不要になるメリットが生まれました。しかし、法務局の職員が行うのはあくまで「外形的な形式チェック」のみです。「内容が法的に有効か」「将来もめない記述か」という質的な保証は一切されません。

 

内容の有効性は専門家チェックが必須
せっかく苦労して書いても、表現が曖昧であれば銀行や法務局で手続きを拒否されます。そのため、当事務所では現在、リスクを完全に排除できない自筆証書遺言の作成支援は行わず、確実な公正証書遺言のみをご提案しています。

 

2.公正証書遺言のポイントと圧倒的なメリット

 

相続手続きを最も確実に、かつ迅速に進めるための唯一無二の方法が公正証書遺言です。

 

公証役場で作成する確実性
遺言者の口述に基づき、法律の専門家である公証人が文書を作成します。作成時には証人2人の立ち会いが必要(親族などは不可)となり、極めて厳格な手続きのもとで進められます。

 

無効になるリスクが極めて低い
公証人が作成するため、形式不備で遺言が無効になる心配は事実上ゼロです。最も安全性の高い遺言形式といえます。

 

原本は公証役場に厳重保管
作成された遺言の原本は公証役場で管理されるため、紛失・改ざん・廃棄、あるいは親族による隠匿のリスクが完全に防げます。

 

家庭裁判所の「検認」が不要で即座に手続き可能
自筆証書遺言(自宅保管)のような煩雑な検認手続きを挟む必要がないため、死後すぐに預貯金の解約や不動産の名義変更といった相続手続きをスムーズに進めることができます。

 

費用以上の「最大の安心」が得られる
作成にあたっては公証人手数料(財産額に応じた法定費用)や証人への謝礼といった費用がかかります。しかし、死後の紛争や手続きのやり直しを防ぐ効果を考えれば、決して高すぎる費用ではありません。

 

3.徹底比較!自筆証書遺言 vs 公正証書遺言

 

項目
自筆証書遺言(法務局保管)
公正証書遺言(推奨)
作成方法
遺言者が全文を自筆で作成(目録のみパソコン可)
公証人が作成し、遺言者が口述・確認する
証人の必要性
不要
2人の証人が必要(行政書士等で手配可能)
費用
数千円程度(申請手数料など)
公証人手数料あり(数万円〜財産額による)
保管方法
法務局での公的保管
公証役場に原本を厳重保管
改ざん・紛失リスク
低い(法務局保管の場合)
皆無(公的機関が原本を保持)
遺言能力の証明力
弱い(後から親族に「認知症だった」と疑われる可能性)
非常に強力(公証人が本人の意思を確認するため)
無効・紛争リスク
あり(解釈の違いや遺留分侵害で揉める恐れ)
極めて低い(法的に隙のない文面で作成)
手続きの難易度
自分ですべて調べて書く必要あり
行政書士が事前の準備・調整を丸投げで代行

 

4.なぜ、行政書士に依頼して公正証書を作るべきなのか?

 

ネットで検索すれば簡易的な文例はいくらでも出てきます。しかし、遺言書の本質は「きれいに書くこと」ではなく、「遺言者の想い通りに、滞りなく遺産を引き継がせること」です。当事務所が公正証書遺言の作成支援に特化している理由は、ここにあります。

 

➀ 争いのタネを事前に摘み取る「内容」の設計
前述の通り、法務局は「形式」しか見ません。例えば、特定の相続人に財産を集中させる内容の場合、他の相続人の最低限の権利である「遺留分(いりゅうぶん)」を侵害し、死後に泥沼の争いに発展することがあります。行政書士は将来の紛争リスクを予見し、付言事項(家族へのメッセージ)の活用を含めた円満な相続のための文案をオーダーメイドでご提案します。

 

➁ 煩雑な書類収集・公証人との調整をすべて代行
遺言作成には、戸籍謄本、登記事項証明書、固定資産評価証明書など、一般の方には馴染みの薄い大量の書類が必要です。これらを不備なく集めるのは大変な労力ですが、行政書士に依頼すれば職権等を用いてすべて代行可能です。また、公証役場との事前の打ち合わせや文案調整もすべて引き受けますので、お客様の手間は最小限で済みます。

 

③ 「想い」を法的に有効な言葉に翻訳する
「この家は長男に継いでほしい」「家族で仲良く分けてほしい」というお客様の切実な想いを、銀行や法務局が迷わず1回で受け付ける「法的に隙のない言葉」に翻訳するのが行政書士の役目です。当日の証人手配も含め、作成完了まで万全の体制で伴走いたします。

 

まとめ

 

遺言書は大切な家族へ遺す最後の手紙です。

不備や争いで想いが台無しにならないよう、

確実な安心を手に入れられる公正証書遺言をお選びください。

「まずは相談から」で構いません。確かな形にするお手伝いをいたします。

 

遺言書作成・相続・内容証明郵便作成・契約書作成・家族信託・についてのご相談は

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